第3号 : お金を捨てる!? (泉)

お金を捨てる!?(泉)

先日、学生のA君がこんなことをいいました。「コンビニでバイトをしているんですが、弁当やおにぎりやデザートなんかの売れ残りを毎日ドッサリ捨てるんです。いつも棚から下ろしながら『もったいないなあ』と思います。世界には飢えに苦しんでいる人が多くいることを思うと、本当にいやな気分になります」。

丁度その日、新聞に「賞味期限の見直し」に関する記事が出ていました。それを見たBさんが「これで、少しは食べ物の廃棄物が少なくなればいいのに」と言いながら、その記事を切り抜いていました。

ある住宅街のゴミ収集日に約50世帯分のその中身を調べてみると、まったく手をつけていない食品が11%を占めていたそうです。買ってきた生ものを冷蔵庫に保存しておき、賞味期限が過ぎてしまったから、ゴミ袋に放り込んだのでしょう。調査をした先生が言いました「これは飽食ではなく放食だ」と。

豪華な料理が並ぶ立食パーティでご馳走の約半分が残されているのもよくみかけます。残った料理は生ゴミ袋へ直行。1回パーティを開くだけで、何万円ものおカネがゴミに化けて捨てられていることになりますよね。

冷蔵庫から生ゴミ袋に直行する食品、パーティや給食の食べ残しは、みんな太陽、水の恵みからできたお米、野菜、果物。また、それらを餌にして大きくなる牛、豚、鶏…。私たちが生きている源は、こうした食ベ物です。体に入れる(食べる)ことで、栄養になったり力になったりと役に立ちますが、棄てられると何の役にも立ちません。そればかりか、燃やしたりするエネルギーも必要に。つまり、お金を捨てているだけではなく、地球を汚していることになります。

2004年にノーベル平和賞を受賞した、ケニヤの環境活動家ワンガリ・マータイさんが「もったいない」という日本語は、よく知られている3R(ゴミの削減・再利用・再資源化)プラスもう一つのRなのだといいました。もう一つのRとは、自然資源に対するリスペクト(respect)。マータイさんの地道な努力によって、モッタイナイ(mottainai)は世界語となりつつあります。

環境学部と経営学部が並存する本学は、世界的にもユニークな大学です。経営学部で学ぶ学生諸君が3R+Rを理解し、環境学と経営学の知見をともに深めることは、地球環境の保全と経済の持続的成長をかなえるための必須の要件です。前述は一年生と講義の合間に交わした雑談ですが、環境経営に通じた若者が育っている手ごたえを感じた瞬間でした。

「捨てたお金」に巨額の利子がついての請求書が将来につきつけられることがないようにしなければならないと私自身も改めて感じました。

学生座談会