第6号 : 大学って何するところ? 大学って何をしているの?(今井)

大学って何するところ?大学って何をしているの?(今井)

みなさんは、大学って何をするところだと思いますか? 「勉強をするところ」という答が多そうです。あるいは「これまでわからなかったことを明らかにするところ」という答もありそうです。「学問をするところ」という声も聞こえてきそうです。実際に大学で何をしているかという質問についても、同じように「勉強をしている」とか「学問をしている」という答が返ってくるのではないかと予想します。「遊ぶところ」とかいう人はいないはずですよね。「人生について考えるところ」とか「未来について考えるところ」というグッとくることを考えた人もいるかもしれません。

いろいろな考えがあるでしょうし、答える人が学生さんか教員か一般社会人といった立場によっても内容は違うのではないかと思います。筆者は大学とは次のようなことをするところであると考えています。

これから大学を受験しようとする生徒さんたちにとっては、勉強する場であるのは確かだと思います。では、なぜ大学で勉強をするのでしょうか。資格を取得するためですか? 取得した資格を活用して、より良い就職先を見つけるためですか? それは必ずしも悪いことであるとは言えないとは思いますが、少し物足りなくないですか? 私は生徒のみなさんは夢を持っていて、その夢を実現するために大学で勉強をするのだと思っています。一言でいえば、「夢を実現する場」でしょうか。

では大学にいる教員は大学がどのような場であると思っているのでしょうか。大学の教員には、大きく分けて二つの仕事があります。一つは学生さんに授業をし、学生さんが知識を身につけるお手伝いをすることです。つまり、教育を行なうことです。教育を行なうことによって、学生さんを成長させます。そして、学生さんがやりたいことを実現するお手伝いをします。学生さんが持っている夢を実現することのお手伝いが、大学教員の仕事の一つではないでしょうか。

もう一つの大学教員の仕事は、これまでに解決されていない問題を解決することです。問題を完全に解決することはできなくても、解決に結びつく糸口を見出すことができればいいのです。複雑な問題であれば、一気に解決することは難しくて、少しずつ答が見つかっていきます。その積み重ねで大きな不思議が解決されていきます。このように、未だに明らかにされていないことを明らかにしてゆく活動を研究と呼びますが、研究を行うことがもう一つの仕事です。研究を行うことによって、今までよくわからなかったことが明確になっていく。一つ明確になると、すぐに疑問が湧いてくる。その繰り返しです。この世の中から「疑問」をなくしてしまうという夢に向かって、研究を続けています。研究をするということは、教員が持っている夢に一歩近づく、つまり、夢を実現することではないでしょうか。つまり、大学では学生さんだけではなく、教員も夢を叶えるための活動をしていることになります。

一般の人にとっても、大学に何を期待するのかということには答はいろいろとあると思いますが、そのうちの一つにやはり夢の実現ということがあげられると思います。やっぱり、これまで説明できなかったことが説明できるようになる、できなかったことができるようになるということを大学に期待していると思います。

このように考えてくると、学生さんだけではなく、大学の教員も、一般の人も、大学とは夢を実現するための活動を行なう場であると考えているのではないでしょうか。そして単に夢を実現するだけでなく、次の新しい夢を見つけ出す場であることも期待していると思います。大学とは、夢を実現する場であり、夢を再生産する場であるのではないでしょうか。受験生のみなさんはどんな夢を大学では実現しますか? そして、どんな夢を探しますか?

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